＜　kujila-books　ホームへ帰る　＞ ＜　この本のホームへ帰る　＞ ＜　前のページへ帰る　＞ ＜　次のページへ進む　＞

第　六　章　*　４　/　４　 ＜　ホイ、ホイ、補遺の、書き残し　＞

＜　幸運には、前髪しか、無い！　＞ 卒業して、二年目だった。　一年先輩の若い先生、昼飯が終わって、コー ヒーをすすりながら、ワシに相談だ。　ボクね、先日オヤジに呼ばれて、 行ってきたんだけど、金出すから、開業しろ！　って、言うんです。 ボクまだ、三年目でしょ。　もう少し勉強したいし、有り難いお話だから、 受けても良いかな、って言う気もするし、迷ってるんです。　久地良さん なら、どうしますか？ ここで彼のプロフィール、ざっと書いておこう。　お父さん医者、だけど お母さんと離婚してる。　理由、お父さんの女遊び。　彼は長男、弟は東 京、カリスマ美容師の弟子だ。 親は離婚しとるが、彼と弟は、父の家へ出入りしていた。　いた、という のは、お父さん、五十歳でガン手術。　愛人の一人、家に呼んで身の回り、 世話してもらってる。　すると遺産相続の問題、起こって来る。 愛人がお父さんの家に来てから、彼ら、お父さんの家へ、行き難く成った。 愛人、顔を見ると、あらかさまに嫌な顔、する。　遺産の問題、有るから ねえ。 　*　　　　　　*　　　　　　* 彼、医学部と歯学部を受験。　七つ受けて、医学部、全滅。　歯学部一つ、 合格してた。 お父さん、いわく。　歯科医師に成れ！　時間が、無い！ 卒業して三年目。　金は、ワシが出す。　歯科医院を、開業しろ！　で彼 悩んでるわけだ。　ワシ、彼の手相を観た。 先生、お金貰って、開業、しんさい（しなさい）な！ 彼、ううんと、言って、考え込んでしまった。 　*　　　　　　*　　　　　　* 一年後だった。　先生と会った。　分院長に、成っていた。 先生、アホですなあ。　分院長なんて、開業してるんと、同じですよ。 他人の病院で仕事する。　自分の病院で仕事する。　この差、大きいですよ。 何で、そんなアホを、したんですかい？ 先生は、一年前。　考えに、考えた末に、もう一年待ってくれと、お父さんに 言ったそうだ。 そして一年後。　開業しようと思って、行ってみると、お父さん、病状が悪化 して、再手術。　もはや、愛人の介護なしには、何も出来ない状態。 そうなりゃ当然、愛人の意向。　巾を利かすわな。　彼が行った時。　なんと 門前払い、食わされた。 そうな。 家の中、上がる事さえ、許さない。　先生、愛人に、追い払われた。 あなたに上げる様な、そんなお金。　うちには、一円も、有りません！ と、物凄い剣幕。 先生、話しながら、しょげてね。　ああ、こんなチャンス、もう二度と来ない！ まずかった！　まずかった！　まずかったなあ！ あの時、何んで、受けなかったんだろう？ あれから三年だ。　先生、今も一人で、同じ分院の、分院長しとる。 仕事など、誰に習うんじゃい？　衛生士と、二人きりだぜ。　卒後、六年。 まだまだ、修行の身じゃないか！ ホンマに、アホやなあ！　お父さんの、有り難い話し。　素直に受けてりゃ、 今頃、れっきとした、開業歯科医師だったのに。 逃がした魚、大きいよ！ ＜　講談社、ブルーバックスに、一言あり！　＞ ブルーバックス.シリーズとは、科学物の、入門書。　紹介シリーズだ。 歯学部に居ると、基礎系では特に、このシリーズを読め、読めと、言われる。 免疫学、アポトーシスなどは、面白かった。　感染とは？　臓器移植とは？ 興味、無限に広がった。 アインシュタインも子供の頃。　この手の本に、ワクワクしたらしい。 ワシ、このシリーズ。　全部、読んでやろうかいな。　思ったりしたが、だ。 このシリーズ、当りハズレ、ものゴツイ、のね。 面白くて、ワクワクして、次の本を手にすると、まったく、つまらん代物。 文章、さっぱり面白く無い。　最後まで読むの、難行苦行したり、する。 編集者、どついたろか。　と、思う。　松本清張や、司馬遼太郎。 どの本を取っても、必ず、あるレベルをクリヤーして、楽しませて呉れる。 本と言うのは、書かれてる内容と、文章の面白さの、総合力だ。　このブルー バックスシリーズ。　面白いのと、極めて下らん物が、混在しておる。 編集者、本を面白くする援助と、改変。　何で、せんのじゃ？ 同じ講談社の月刊、現代。　文芸春秋社の月刊、文春に、どうしても、勝て なかった。　遂には、廃刊の憂き目だ。 読み比べれば、その理由、直ちに判る。 中身もなんだが、その文章が、良くない。　月刊文春は、読み易く、格調が 高い。 対する現代、文章に、どこか、品が無い。　読みずらい。　アンカーを置いて チョット直したりすれば、ずいぶん、良かったのにと、悔やまれる。 これじゃあ、月刊現代の廃刊。　仕方ねえよ。 ブルーバックスも、同じだ。　当りハズレが大きいから、うっかり買う事さえ 出来ない。　図書館で、まず読んで、中身を確認してから買わないと、ドジを 踏む。　そんな可能性。　大きいんじゃ。 これでは、シリーズの大成。　難しいぞ。 　*　　　　　　*　　　　　　* 専門家に頼んで、原稿、もらって、そのまま活字に、しとるのか？　これを、 芸（げい）が無い。　と言うんじゃ。 大袈裟に言えば、講談社のブルーバックス。　日本の科学技術の、起爆剤に、 成るかも、知れんのだ。　そう言う、責任が、有るんじゃよ。 それと、やたら滅多ら、点数が、多過ぎる。　次から次へと、本が出てくる。 それが、面白かったり、つまらなかったり、では。 読者、堪らんぞなもし！ ２００８年。　ブルーバックスのシリーズ。　なんだか、印象が、うすーく （薄ーく）、成ってしまって、居る。　点数、多すぎ。 面白さ。　不足、しとる。 当り、はずれ。　酷（ひど）過ぎる。 ＜　世の中は、漫画。　ブラック.ジャックの様には、行かんものだ　＞ ワシ、マンガ、ブラックジャック。　二回、通読したぞ。　これ、自慢に成る のかな？　マンガだかんね。 その中で彼、かがみ、見ながら、自分の腹部の手術、してんのよ。　なるほど。 ああ言う手も、可能なんだ！ ワシ当時、五十八歳。　歯、ガタガタ。　年だかんね。　歯科医師の詰まらん 所は、自分の歯、自分で直せない！　誰かにお願い、せにゃならん、のだ！ 自分の歯を、自分の、この手で、治したい！　だけど無理だ。　と思ってた所 へ、ブラックジャックの、漫画だ。 ワシ早速、助手の女の子に、かがみ、持ってもらって、タオル、よだれ掛け にして、タービンで歯を、削ろうと、したんよ。 かがみは、不便な物だ。　左右が、反対に写る。　思うように、タービンが向 かわ無い。　予想外に、難しい。　歯科医師は、ミラーテクニック言うて、 小さいデンタルミラーで、反対画像見ながら、患者の歯、削るんだが、自分の 歯は、違うのよ。 よだれ、ダラダラと流しながら、悪戦苦闘して、遂に、止めた。　ワシ、ブラ ックジャックの様な、名医じゃ、ないらしい。 　*　　　　　　*　　　　　　* そう言えば学生時代、口腔外科第一の嶋田教授が、言っとった。 ボク、自分自身に、インプラント、打ちたいのに、打てなくて、本当に、本当に 落胆、してます。　頼める先生も居ないし、困っています。 頼める先生が、居ない！　は、嶋田教授、一流のイヤミ。　または自負。　教授 は日本のインプラント界の、草分け的存在。 自身、インプラントの名手。　概ねは、弟子に任せてますが、教授を名指しで、 日本から、世界から、患者が来る。　飛行機に乗って、飛んで来るんですぞ！ それから明海大歯学部では、インプラントの学用患者の道が、計画されて いる。　これは、インプラント、これからの先生の為に、 原価で、打ちます。　その代わり、練習台に、成ってね。　の意味。 明海大、歯学部、口腔外科へ、問い合わせて下さい。 　*　　　　　　*　　　　　　* 嶋田教授、みたいな名手に成ると、値段を、わざと倍にして、患者の襲来を さけておられる。 故山本歯学部長の、口癖（くちぐせ）。　口腔外科医、してますとね。　イン プラントの手術なんて、ちまちまとした、くだらん物。　なんだそうです。 口腔外科医の仕事の中心は、もっと別の所にある。　んだ、そうで、金が儲か るってんで、インプラントばかし打ってると、腕が落ちて、しまう。 そうです。 てな訳（わけ）で、インプラント、仕事の、合間、合間の位置付け。　それと 明海大歯学部、口腔外科で、インプラント打ってる先生。 ほんの一握りの、先生だけ。　その他の先生、練習ばっかしだ（ばかりだ）。 我らも、打ちたい！　のフラストレーション。　結構有るんだな。　先のイン プラント、学用患者の道。　そんな先生の為の、料金、割安のコース。 インプラント、してもらいたいけど、値段の高いのが難点、の患者さん。 一度大学へ、電話して下さい。 ＜　明海大、歯学部わあ、休日診療。　いたして、おりまっせん！　＞ 入院設備。　有りますんで、外科系のみ、ながら、明海大、歯学部、付属病院。 歯科医師は、三百六十五日。　控えてごぜえます。　ですが、 一般の患者、休日、祭日に来られても、先生、出て来ません。　居留守、使い ます。　何んでか？ その訳は、簡単。　休日の診療、料金の踏み倒し。　９０％を越えまんねん！ けしからん患者、休日を狙って、来まんのや。　そして踏み倒し。　余りに酷 （ひど）いんで、まず会計の、お姉さま。　悲鳴、ですわ！ 料金を、料金をを！　踏み倒されたあああ！　キッ、キィーッ！ 迫力。　すごお、おまっせ。 お金が！　お金が！　這入らないのです。　合せて、病院事務局も、呆然（ぼ うぜん）です。　　事が、お金ですから、とにかく、けたたましいんですわ！ 休日診療は、止めて下さい！　乙女の願い（でも無かったかな？）。　と 言う訳で、明海大歯（は）は、休日診療、いたして、おりません。 と言うのに、だっせ。　毎週、毎週、日曜日の守衛室の非常口へ、最低五名。 多い時は、八名。　歯が痛い言うて、来まんのや。 テメー等、諦めが悪い！　言いまんねん！　必ず払いますの言葉に、我が 大学病院は、一体、何万回、騙されたことか！ 守衛さんの休日の仕事。　患者様の、お断り！　言っても、言っても、また来 まんねん。 日本には、こんなにも、踏み倒しが居ようとは、嘆かわしい事じゃ。　ありま せんかっ！ 　*　　　　　　*　　　　　　* もっとも、中国なんかへ行きますと。　会社の、経理係りの仕事。　代金を踏 み倒す事。　なんだ、そうです。　製品、受け取って、代金は、払わない。 やらず、ぶったくり。　これの上手い経理係。　出世する。　これ、冗談で言 ってるんでは、ありません。　これが、中国と言うか、大陸民族の、常態。 なんすよ。　詳しくは、別の処に、書きました。　ワシ自身。　親会社を通じ て、これを、体験しました。　一度ならず、二度までも！ 親会社、プラント造って、中国でしょ。　彼ら、それを分解する。　部品の寸 法を、取る。　ここまでは、良しと、しよう。　研究だもんね。 問題は、ここからじゃ。　製品に、小さい傷を見つけた。　すると彼ら、大騒 ぎして、プラント、全体。　船で、送り返して来る。 傷の無い。　正しい製品にして、納品して下さい。　日本で、こんな事したら、 もう二度と、相手にして、貰えません！　日本では、ヤクザでも、 そこまで、あこぎな因縁。　付けませんよ。 そもそも、最初の見積もりで、値切り倒したんです。　利益。　全く有りま せん。 中国側の言い分は。　これで損しても、これからの中国の、この大市場で、 莫大な利益。　貴社の欲しいまま！　じゃあ、あありませんか！　　だとよ。 プラント、だぜ。　こんなもの、返送されたら、運賃だけで、会社が、倒産し ちまう！　では、どうするか？ 中国側、言うのよ。　債権を放棄してくれれば、この件は、無かった事に、 出来ます。　どう、なさいますか？ こんな、傷のあるプラント。　我々に納品した罪（つみ）は、何百億円に相当 します。　我々は、裁判で、訴える積りです。 債権を、放棄するか？　裁判で、数百億円の、損害賠償を払うか？　は、貴社 の、自由な判断に、任せます。　なんて、言ったんだ。　そうだ。 親会社。　泣く泣く、債権放棄。　中国側、五億のプラント。　只取り！ 経理係。　お褒めの言葉。　だったで、しょうなああ。 二つ目の経験は、ワシの、もう一つの自分史。　鉄工所、三十年の思い出に、 書いといた。　暇な時に、覗いてくれ。 でも、世界は、これが普通、らしい。　日本人の感覚こそ、世界からは、奇異 に見える。　らしい。 　*　　　　　　*　　　　　　* 脅かせば、何兆円もの金、取れる国なんて。　世界広し、と言えども、日本を 置いて、一つも、あありません！ だからこそ、中国や、北朝鮮や、お隣の韓国が、目の色変えて、お金を取ろう と、国の英知。　結集して。　日々、知恵を絞って、いなさんのよ。 でも、本当に奪（うば）っておるのは、アメリカよ。　米国債だけで、四百三 十兆円？　その他、金融市場なんかから、 百兆？　二百兆？　一銭も、返っては、来ないよ！ これ見りゃあ、中国の六兆円だか、十兆円なんて。　下手やなあ！　ため息、 だす。　アメリカ、奇麗な顔して、理想なんか、掲（かか）げて、巨億の金を、 日本から、こっそりと、吸い上げて行く。　中国も、北朝鮮も、韓国も、反日 なんて、下手。　丸出しの戦略。　ちょっと、考え直してよ。 そんな、乱暴な手。　たった十年しか、利かなかった、じゃあ、ないの！ これを見れば、判る。　中国に、反日を勧め、この戦略で、日本から、ガッポ リ、金が、取れますよ。　なんて、 囁（ささや）いた、アメリカの、さらに上行く、高等戦略を！　中国よ！　北 朝鮮よ！　韓国の皆さああん！ アメリカの手に、乗せられてちゃあ。　駄目、ですよっ！　もうちょっと、賢 く成って下さい！ アメリカはね。　これらの国に、反日を叫ばしとけば、まず、団結が出来ない。 団結されちゃあ、アメリカ。　困るんです。　団結されたら、それは、 大東亜共栄圏じゃあ、あありませんか！　アメリカの利益。　排除される。 何の為に、あの戦争をしたのか？　分らなく成る。 反日なんて、やがて、袋小路にぶつかって、行き場を失う、まずい、まずい。 作戦です。　その証拠には、毛沢東氏も、周恩来氏も、反日は、 言ってません。　中国の利益の為に、状況次第で、どうにでも、変えられる、 言い方をした。　こんな下手な反日戦略で、自分の権力と、 国家の求心力を、求めたのは、江沢民氏と、韓国の、李承晩氏です。　おふた 方の立場を、研究すれば、いかにも、不自然な権力の取り方、です。 そこを、アメリカに、付け込まれたんです。　李承晩氏なんぞ、アメリカが、 連れて来た人。　じゃあ、ありませんか。 ワシの学んだ、骨相学で観ると、この、おふた方。　国家を、国民を、暗闇に 引き込んだ方。　と、しか、見えないんです。 でも、この話題は、この本の主旨では、ありませんので。　別の場所で、論ず る事と、しましょう。 　*　　　　　　*　　　　　　* と、するとだ。　明海大、歯学部、付属病院。　治療費の踏み倒し、なんて。 小さい。　小さい。　小さい秋。　みいーつけた！ かも知れんな。　　呑舟の大魚。　あの位、大目に見るべき、かも？ でも、料金、踏み倒されると。　胸糞（むなくそ）の、悪いもんでな！ ホンマに！ ＜　ある教授の、いけない、いけない、いけない冗談？　＞ ある教授、とだけ、書きましょう。　講義中でした。 救急車の、サイレンの音。　行き先は、埼玉県、毛呂山町、毛呂（もろ）本郷 に有る、埼玉医科大、でんす。 道路、講義室のすぐ下なんで。　通過すると、ドップラー効果。　サイレンの 音程が、下がります。 この教授。　サイレンが、聞こえる間。　講義を中断して、耳を傾ける風情。 それから、問題の冗談。　抜かされたんで、あります。 君ら。　変に思わない？　大学病院ったらさ。　救急車が、到着する、のが普 通です。　よね。 なのに、ウチの大学病院。　救急車が、出て行きますからね。　不思議な、 不思議な、不思議な大学病院ですよ、ねええ。 ウチの大学病院は！ ここで笑えない方は、ユーモアのセンス。　疑われます。　でも、きつい冗談 じゃあ。　あありませんか？ 　*　　　　　　*　　　　　　* 何名かの学生、ぐぐぐっと、声を出さずに、噴出した。　きつい冗談でした。 物凄く、きついシャレ、ですよ。　寸鉄人を刺す。　どころじゃねえ。　殺し かねない、ユーモアです。 六年立った今でも、思い出すと、グググーッと、胸に来ますね。 この教授、只者じゃあ、ござんせんです。　ハイッ。 ＜　我が歯学部の、学園祭。　ちょっと、考えろよ。　な　＞ ウチの大学の学園祭。　十月の何日だったっけ？　ワシ、あまり行かんのじ ゃ。　何故か？ 行くとね。　座る椅子、無いんよ。　学生が、全部占領して、生意気な座り 方、してんのよ。 明海大の歯学部の学園祭。　チョット違うのは、来賓が来られる。　つまり 将来、献体される、お年寄りが、来られるんよ。 時岡教授の時は、二年の学生。　川角駅に待機させて、献体される、ご来賓。 お一人方（おひとかた）ずつ、ご案内、したもんじゃ。 下にも置かぬご接待で、皆様に、楽しんでもらってた。　今、それが無い。 献体の方。　大学の廊下、うろうろ、されとる。　まず、座るとこが、無い。 ご老人に席を譲るような、奇特な学生、居まっかいな！　ワシ、あれ見てると 若い学生、張っ倒して、やりたくなる！ 横を、献体される御老人が、座るとこ無いか？　と探しておられるんじゃよ。 若い学生。　偉らそに、見っとも無い足の組み方して、のけ反ってるなって！ 席を、譲らんかいっ！　馬鹿者めらがっ！ 　*　　　　　　*　　　　　　* 我が学園祭の目玉、学生の落し物。　さすが、金持ちのお坊ちゃま、お嬢ちゃ まの大学。 落し物、言うても、格が、違（ちが）わあ！　高級時計、五十個は大袈裟なが ら、凄い品物。　ズ、ズラーッと、五十円、六十円で、並んでるんじゃ。 情報通。　真っ先に行って、全部買占め。　ワシ、文句言ったのよ、こんな奴 に売るな！　って。 献体の方々に、優先して売れ！　それも、一人、二、三点にしないと、千円札 一枚で、全部、買占めされちゃう。　そう言う配慮、何でせんのやっ？ 配慮、いささかも、無し。　献体の方、放ったらかし。　これを如何にせん。 如何にせんや？　と、言うて、おるんじゃ！ ワシが献体者なら、こんな学園祭、見れば。　献体は、考え直す。 少なくとも、明海大だけは、ご遠慮、申し上げるね。 　*　　　　　　*　　　　　　* ＜　お隣の、城西大学の学園祭。　おもろいでえ。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　見に行きましょうよ！　＞ 入学した年だった。　昼休み。　同級の男の子。　見に行きませんか？ 言うんで、お隣さん。　城西大学の、学園祭。　プロレス同好会の実演、 有りまんねん。 見て、おったまげた！　本物のプロレスと、一緒だ。　マジに、こうふん （興奮）したなあ。　ありゃあ、ホンマ物（もん）やでえ。 感激の余り、なみだ、出ました。　こんな学園祭も、有ったのだ！　タレント なんて、糞喰らえだ。　城西大のプロレス、ありゃあ、テレビに出しても、 納得出来る代物だぜ。　それから、観ながら喰った焼きソバ、美味かったな。 城西大学よ、永遠なれ！　だ！ 　*　　　　　　　*　　　　　　* これに比べりゃあ、明海大の学園祭。　情けない。 ディレクターが、絶対に、必要だ。　たとえばだ。　我が二十九期の有志。 軽音楽のバンド。　ボーカル付きで、出演したが、見に行くと、まず、座る椅子 が無い。　椅子は、体育館へ運びました。 仕様が無いんでワシ、床に新聞紙置いて、尻餅ついて、座ったよ。　ふと、入り 口見ると、ご献体の年配者。　中を覗くんだけど、座る所ないから、みんな行っ て、仕舞われた。　問題は、このバンドの演奏じゃよ。 音のミキシング、なっとらんのだ。　ミキシング担当の男の子、これを、読ん どるか？ リーダー格が、メインギター、弾いとる。　なぜか、その音だけ、最大ボリュー ムで出すから、外の音。　全く聞こえやせん！ 歌の女の子、口、パクパク、しとるだけ。　ミキシングの男の子。　リーダーに ごまでも、擂（す）っとる積りか？ 若い頃、宝塚のプリマドンナだった姉（ねえ）ちゃんが居たんで。　どう思う？ 聞いたんだ。　歌が、全く聞こえなかったわね。　音の調整、良くなかった。 ワシ、一も二も無く、同感したよ。　プロデューサーが居れば、こんな、アホな 音の拾い方。　たちまち、NG（エヌ、ジィー）だよ。 ミキシングの男の子。　自分を、見つめ直さないと、良い歯科医師には、成れん ぞなもし。 　*　　　　　　*　　　　　　* こんな具合に、誰かの指導が無いと、ウチの歯学部の学園祭。　何か、よたもの （与太者）めいてしまう。 指導者が居れば、おいっ、そこの学生！　ご老人に、席をゆずれ！　生意気な 姿勢で、座ってんじゃ無いよっ！ てな具合に、成る。　若い学生は、自主性が無いから、誰かが、言わないと、 自分でオシメ。　替えられんのだ。 ＜　人生、最大の楽しみは、大学時代の、旅行かな？　＞ ワシの大学時代。　余りにも、勉強、し過ぎた。　思い返しても、残念だ。 もう少し自由な時間。　取るべき、だった。 あんなにも、のん気な旅行。　大学時代、だけだ。　ワシ、勉強とアルバイト、 多過ぎた。　反省、反省、反省だ。　もう一度、あの大学時代。 やり直してみたい！ 　*　　　　　　*　　　　　　* 一年次の、夏休みだった。　前半は、アルバイト。　後半に、北海道の旅。 ワシの北海道の旅。　思い返しても、馬鹿だったと、思う。　なにしろ上越か ら岩内（この港、地震で破壊されて、今は無い）。　次の日に、羊蹄山。 この山、百名山。　標高差、千メートル以上。　登山、甘く無いんだ。 次の日は、終日、車で走り、豊富（ますとみ）温泉で、一泊。　次の朝、三時 に起きて、旅館の女将（おかみ）、辟易（へきえき）させ、稚内（わっから ない！　は、悪い冗談！）から、フェリーで、利尻島だあ！ 利尻富士。　ワシは、フェリーの乗り場から、頂上まで、完全に徒歩だ！ フェリーを降りて、巨大なリックに、どた靴、履いて、朝もやの中、住宅街を 行くとだ。　家の前に、猫が、居（お）るんじゃよ。 それが又、のんきと言うか？　何んと言うか？　本土の猫とは、完全に違う、 ノホホンさ。　あれには、感心したね。 諸君らが、利尻島へ行ったら、景色ばっか、見てないで、足元の、猫。　見て 来いよ。 ありゃあ、利尻島の風土がもたらす。　暢気（のんき）さ、かな？ ワシは、と言うと、山登りが目的だから、それこそ、モーレツ登山。 山登り以外。　関心が、行かんのね。　これ、だめ日本人の、典型。　あの時 礼文島へ、なぜ行かなかったのか？　悔やまれる。 礼文島の猫も、あの調子で、ノホホンかな？ 利尻富士では、代官山の非難小屋で、一泊した。　夜の、十時だった。　トイ レに起きると、素晴しい夜景が、展開、していた。 利尻島の海岸道路に、明かりが、輝いておる！　それが、まるで、宝石のリン グ、みたいや、ないけ！ あの美しさ！　筆舌に、尽くしがたしとは、あの事じゃ。 　*　　　　　　*　　　　　　* ワシは、同宿の連中に、声を掛けた。　出て来た登山客。　一様に、オオウッ！ 感嘆の、声だ。　あれは、素晴しい経験だった。　思い出に残る、一枚のスナ ップ写真、だった。 あの皆さんも、百名山つぶし。　わだすは、９４山、ざます。　あなた、まだ、 ７４山ですか？　頑張りなさいね。　は、大きなお世話、でした。 しかし、利尻富士の頂上の、崩壊が、激しい。　三十年もすると、山容が、変 わる、かも？ 頂上で、ワシも入れてもらって、記念写真。　風が強いんで、閉口した。 　*　　　　　　*　　　　　　* ここは、どこですか？　わっからない！　で有名な？　稚内（わっかない）港 へ帰ったのは、次の日の、早朝だった。 ドライブと休養に、三日、掛けて、旭山動物園、なんかを覗（のぞ）いてから 旭日岳（大雪山）に、登った。 次の日は、十勝岳。　冷たい霧雨が、横殴り。　途中の非難小屋へ、逃げ込む と、チェコスロバキアの若者が、四名（よったり）、居た。 なんでも、大雪山、旭日岳から、五日（いつか）掛けて、縦走だって。　雨ば かしで、いやに成り、申したと、英語で、言いまんねん。 日本って、雨が、多いんですか？　には、ワシ。　答えられなかったよ。 たまたま、あの年の夏。　雨降りが、多かったんでしょ。　文句は、NHK、 天気予報のお姉ちゃんに、言っとくれ！　ってんだ！ 　*　　　　　　*　　　　　　* 返す刀で、阿寒岳。　阿寒岳には、雄と雌が、有る。　どっちも登ったんで、 くたびれた。　大横綱、大鵬関の出身地、川湯温泉で、一泊。 横綱の実家、みやげ物店だ。　入り口のガラス戸に、中学時代。　同級生と 一緒の、記念写真。　張ってあるんよ。 店に入って、ごめん！　ごめん！　ごめんなされっ！ と、大声で、呼んだのに、誰も出て来ぬ。　のんきな店だった。 特筆すべきは、あそこの湯。　強烈に、酸性だ。　ワシの、イボ痔、なんざあ。 一発で、治った！　同病の方、お試しあれ！ それから、屈斜路湖。　なんかで、一息入れて。　斜里岳。 勢いをかって、羅臼岳を登ったら、な、なんと！　ヒグマ君とバッタリ。 腰抜かしたよ。　旭日山動物園のヒグマなら、可愛いけど。　オリのないヒグ マ君は、かなわんでえ。 今でも思い出すと、心の臓が、圧迫される。 　*　　　　　　*　　　　　　* この羅臼岳。　麓（ふもと）の岩尾別温泉で、一泊した。　そこには、無料の 露天風呂が、有りまんねん。　北海道には、この手の露天風呂。 ようけ、有りますよ。　ワシ、ホテルの風呂。　入らずに、玄関前で、駐車場 横の、無料の露天風呂。　タオル一本、肩に掛けて、見知らぬ方々と一緒に、 缶ビールなんか、飲みつつ、しっかり、温（あ）ったまって、来ました。 十勝岳にも、テレビドラマにまで出た。　有名な、無料の露天風呂。　有りま んねん。　ワシが、行くと、駐車場。　満杯。 風呂の中、観光客で一杯。　女の子。　水着で、混浴ですわ。　ワシ、当然、 素っ裸。 男の方。　みな様、スッポンポン。　青い目して、金髪の外人（そとのひと） やっぱ、ふりチン、でしたよ。 流石に、奥さんと女の子。　服着て、傍で、ご見学。　魂消たんは、日本語 で会話、してまんのや！ 青い目の金髪で、日本語、使われると、ワイら、とまどいまんのや。　それも ワイらより、上手な日本語、でしたよ！ 　*　　　　　　*　　　　　　* そう言えば、羊蹄山の登山口。　やっぱ、アメリカの若夫婦。　嫁さん、北海 道大学で、アイヌの文化。　研究してるん、やて。 生まれ、アラスカ。　来日、二年。　日本語、ワシより上手（うま）いねん。 アイヌに、関心は、お有りですか？　なんて、抜かしやがんのよ。 ワシ、早速、アイヌ語に依る、日本地名の新研究の、受け売り。　ぶちかまし て、やった。 そもそも、知床、とは何じゃ？　パンフレット。　地の涯（はて）の意。 上の本。　違（ちゃ）うねん。　人、湾に立つ。　左手に伸びる半島が有れば これを、ノトロ。　言うんじゃ。 右手に伸びる半島が有れば、これを、シリトコ。　言いまんねん。 だからアイヌ人。　シリトコと、言われれば、湾の右に伸びる、半島をイメー ジする、わけだ。 ノトロ、言われれば、湾の左手に伸びる、半島だよ。　すると石川県の能登半 島。　こりゃあ、富山湾に立った人の、言いだよ。 こんな事を、アラスカから来た、青い目の姉ちゃんに、ぺらぺらと話して、 けむに、巻きつつ、旅の疲れなど、癒（いや）した、もんじゃったよ。 　*　　　　　　*　　　　　　* 羅臼岳で、ヒグマ君と面会したもんで、次の日は、トムラウシ岳温泉に一泊 して。　早朝。　車、短縮登山口、ってえのに、行き、そこから、歩き出し たんだけど、ヒグマ君と、また、会うんじゃねえか？　の、妄想に、取り付 かれたワシ。　怖くて、怖くて、歩いてても、足が、地に付かねえんだよ。 それこそ、駆けるが如く、山頂踏んで、脱兎（だっと）の如く、帰ってきた んだけど。　この間、八時間だぜ。　健脚のコースタイムは、九時間だ。 神風登山も、いい所。　これは、ワシが健脚だったから、では無く、単に、 ヒグマが、恐かったから。　に、過ぎんのじゃ。 下山と同時に、ヘタバッて、バッタリ。　幌尻岳は、割愛して、岩内から 新潟県の上越だ。 フェリーの中、死んだように成って、ほうほうの呈（てい）で、帰って来た。 今だから明かすが、この登山旅行。　ワシ、ずうっーと、酒びたり、だったん じゃ。 ＜　ほ、北海道には、ごつう美味い、ブドー酒が、有りまんねん！　＞ 北海道って所。　札幌ビールと、ニッカウヰスキーの島だ。　と、ばかし、思 ってた。 行って見ると、ブドー酒が、有るじゃないか！　ワシ、その場で、間髪を置かず 毒見（どくみ）したね。 これがあ、また、ウメーの、なんのって！　たちまちワシ、にわかブドー酒党を 宣言！　お陰で、ウイスキーは、飲まにゃいかん。　ビールは、当然、早く飲ま ないと、温（あ）ったまっちゃうし。 嬉しいことに、アルコールの切れ目が、無（ね）えんだよ！ 　*　　　　　　*　　　　　　* それから諸君！　北海道へ行ったら、その辺のスーパーで、毛がにを、買え！ 毛がには、ワシ、初めてだった。　北陸名物、松葉がに、なんて、出刃包丁、 無ければ、手も足も出ねえ、代物（しろもの）だ。　なのに、 毛がに。　まったく違うんだ。　手で、簡単に、むしれちゃう。　何だこれ？ なんて、言いながら、毎日、毎日。　毛がに、毛がに、毛がに、だった！ 酒びたり、の上。　毛がに、を主食に、つらい、登山だろ。　身体に良い訳、 ないよ。 酒と、毛がにと、酔っ払い登山の、北海道だった。 疲労困憊して、帰りのフェリーは、息も絶え絶え。　こんな旅行も、如何（い かが）な物か？　と、思われる。 埼玉県、帰っても、一ヶ月ばか（り）。　死んだ様に、成ってたよ。 ＜　北海道で、一番、凶暴なもの！　は、何か？　＞ 北海道には、ヒグマが居る。　だが諸君、ヒグマより凶暴な生き物が、北海道 には居るって事、知ってるか？ ＜　ヒグマより恐い、北海道の警察の、ネズミ捕り　＞ ワシが、あれ程までに、あこがれていた北海道。　その、麗（うるわ）しき想 いを、北海道の、おまわりどもが、ぶち壊して、くれた！ 今や、思い出すのも、いまいましい！ 北海道の、警察の、ネズミ捕りめっ！　その夏、ワシ、な、何んと、三日間に、 二回も！　引っ掛かって、しまったのだ！ 罰金しめて五万円！　当然、当然、かたきは、打たねば、ならぬ！ 絶対に、もう二度と、行かないと決めた、くそ北海道へ。　不覚にもワシ、恨 （うら）みも晴れぬ、その冬じゃった。 スキーで、又しても北海道。　踏んで、しまったのじゃ！ 学期末のテスト。　終わるや否や、スキー持って船に飛び乗り。　ニセコは、 比羅夫（ひらふ）でんがな。 おお！　憧れのアンヌプリ！　だが、ワシの予想に反して、雪、腐ってた。 千メートル大地。　流石にサラサラの雪。　しかしあそこ、斜度が、弱い。 北海道の山、標高が無い。　ニセコにした所が、１４００メートル足らず。 北海道のスキー場。　標高の、低いのが、弱点。 ワシ、てっきり北海道。　本州の三月に行っても、二月の粉雪、楽しめると、 思ってたのよ。　見事に、ハズレた。 スキー宿の主人。　二月まで、ですね。　三月に入ると、雪は、グチャグチャ です。 これなら志賀高原の方が、百倍、マシだと、思う。　これを知らない、オース トラリアの、資源成金の諸君！ 倶知安（くっちゃん）あたりの、リゾート.マンション。　高値で買っとる らしいが、無知も、良いところ。 あんな、禄でも無いとこ、買うんじゃ、ないよ！　長野県は湯田中町。　志賀 高原の方は、四月でも、ずっと、ずっと、良い雪よ。 それに、ふもとの中野市。　ゴツイ、ショッピングセンター、幾つも有って、 便利、この上も無い。 倶知安なんて、夜は寂しくて、ワシなんか、三日で、逃げ出すぞ！　赤色の 提灯（ちょうちん）の、灯（とも）ってない町なんて。 ワシ、町とは、認めんぞ！ 志賀高原の、ふもと。　買い物よし、温泉よし、映画見たけりゃ、県都、長野 が、すぐそこに、有るじゃない！ 北海道の倶知安なんて、目じゃ無いよ。　富良野は、もっと寂しい。 　*　　　　　　*　　　　　　* てな具合に、北海道警の諸君。　思い知ったかね！　ワシから、五万円、せし めて、儲けた積り、だったろうが。　喜んでちゃイカンぞな、もし！ このカウンターパンチ。　キツウ、おまっせ！ 中野市の諸君、湯田中の諸君。　はたまた、志賀高原の諸君！ オーストラリアへ行って、宣伝して来いっ！ そう言えば最近、志賀高原で滑っとるとだ。　中国語、聞こえるんや。　先日は 妙高は、杉の原スキー場。　ゴンドラに乗ると、韓国の、ご一家じゃ。 最初、ワシに遠慮してたが、やがて、ハングル語で会話。　始めるんじゃ！ ワシ、石川県の小松だろ。　前に書いたように、こまつ。　言うたら、高麗人 （こまびと）の津、だ。 短く言えば、朝鮮人の港（みなと）。　ちゅう意味やんけ！ 何か、会話でも、しようかいな？　思って、止めた。　ゴンドラ、頂上駅に、 着きやがったから。　あんまし、早いのも、考え物だぜ。 なあ、堤（つつみ）さんよ！　本読むと、堤さん。　アメリカの奥の院の勢力 に、叩き潰されたんだ、そうな。 日本も、徐々に、アメリカの金融、植民地と、成りに、けるかも？ 韓国は、一足、お先に。　完全に、植民地化、されてしまった。　韓国物の 投資の方。　その点を、弁（わきま）えて売買しないと、 アメリカの、好い様に、されちゃうぞ！　韓国の経済は、アメリカの意のまま だからな。 これは、経済の動向と、関係しない、動きをする！　ちゅう事なんや！ こんなん、イカサマ賭博（とばく）と、同じやんけ！　丁か半か？　アメリカ は、サイコロの下から、自分の好きな数字。　出せるんだから、 こんな世界へ、お金持って入ったって、取られるだけ！　じゃよ。 ここを、押えて、行動されたし。 　*　　　　　　*　　　　　　* ＜　北海道は、止めにして、志賀高原のスキー場へ、行こう！　＞ 北海道のスキー場より、長野県は、志賀高原の方が、雪質、遅くまで良いぞ！ アフタースキーなら、勝負に成らない！　志賀高原が、ダントツの、勝ち！ 　*　　　　　　　*　　　　　　* 同じ長野県でも、北アルプス。　白馬系列の、スキー場は、閑古鳥が、鳴いて おる。　むかし、大入りで、断られた民宿。 白馬駅からの、大通りの、一等地の民宿、が、だよ。　店仕舞いして、カーテ ン、引いて、あんのよ。 あれ見てワシ、かっての繁栄。　懐かしく、思い出した。　白馬駅前の十字路。 信号機の有る、交差点だ。 むかしの、あの、大渋滞。　夢のよう。　あの頃は、信号が青でも、車。 進まねえんだ！　駐車場から、ズーッと、一杯だったんだから！ 八方スキー場なんて、天国と、同義語だったんだから！　ゴンドラに乗せて いただいて。　兎平（うさぎだいら）に、降りようものなら、 感激の余り、ワシら、泣いたもんだよ！　マジでね。　夢じゃないか？ って、そんな気持ちで、滑ってた。 だもんで、駐車場、満杯だから。　はるか、かなたに、車、止めて。　スキー かついで、一キロも、歩いても。　感激。　むしろ、強まるんね。 ゴンドラに乗るまでに、二時間、三時間なんて、当たり前、だったよ。 ２００８年。　若い連中に、この話をしても、信じて、もらえなかったがね。 白馬八方、岩岳、栂池。　コルチナとか、白馬乗鞍とか、五竜遠見とか。 ワシ、石川県なんで、苗場より、白馬系列のスキー場の方が、親しみ、ある んよ。 　*　　　　　　*　　　　　　* 東京の方よ。 湯沢も、志賀高原も、群馬のスキー場も、良いけれど。 ちょっくら、ちょっと、視野を広げて。　白馬方面のスキー場にも、関心を 持ってよ！ 高速は、更埴（こうしょく）インターで、降りる。　１９号線を、木曾に向 けて走り、３１号線で、白馬に出る。　案外に、近いよ。 　*　　　　　　*　　　　　　* 夏の北海道。　オートバイの旅、多いんだなあ。　ライダー、諸君！ 安全は、第二、じゃよ！　　第一は、ネズミ捕りに、捕まらん事！ それ、すなわち、安全運転じゃ！ ホンマに、北海道の警察の、あの、ネズミ捕りの、悪趣味。　何とか、なら んもの、じゃろうか？ 北海道。　おまわり、が原因で、衰退、したりして。 有り得るんよ！ 　*　　　　　　*　　　　　　* ＜　A子先生の、如何にも、今時（いまどき）の、生き方　＞ A子先生は、明海大歯学部の助手（今は、助教。　言いまんねん）だ。 大学院を、他大学で修めた。　ついでに、彼氏も一匹。　見つけられた。 ワシらが、臨床実習で、お会いした時は、三十二歳、だんす。　もう五年間も 恋人、してる、わけです。 結婚は、しないんですか？　先生、ううん、と唸（うな）られて、その素敵な 丸顔。　傾けた。　先生、けっこう良いボデーの、イカシタ女かも？ 彼にも、結婚しようと、何回も言われたんだけどね。　今の生活。　余りに、 快適だから、変えたくないの。 毎日、好きな事してて。　抱いて欲しいな、って時は、電話一本で、しっかり 遊べるじゃない。 結婚なんか、して、ご覧なさいよ。　彼のお姑さんに、気、使わないと、駄目 に、成るし。　子供なんて出来たら、地獄よ！ 好きな事。　ぜえーんぶ、諦めなきゃ、ならないでしょ！　もう少し待って！ もう少し待って！　って言ってる間に。 この先生。　２００８年、現在。　三十七歳、ざんす。　女の三十七は、若く ねえよ。　でもまだ、昔を、なすって、おられます。 先生も、彼も、講師に昇進するか、どうか？　の年齢なんで。　結婚なんて、 いよいよ、やってられるか！　の気分、みたいです。 　*　　　　　　*　　　　　　* この話題。　正しく理解するには、助教の年収。　如何程であるか？　　知る 必要が、有る。 先生の中には、助教だけで、人生を終わられる方も、居られる。　勤続年数で、 給料は、アップするし。　助教の給料で、結婚して、子供、育てて、 その子、学費３０００万円の、この、明海大学、歯学部に通わす先生も、居ら れる。　からには、そう言う年収。　貰える。　って言う事、です。 ズバリ、助教の始めが、年収三百万で、四十台で、八百万まで行く、そうです。 その上、歯科医師ですから、アルバイトで、ごつい収入。　見込めます。 教授して、必要な時だけ大学へ来て、あとは自宅の、奥さん名義の歯科医院で 患者診て、インプラント、打ちまくりの先生なんか。　年収、二億？　三億？ それ、以上でしょう。 別に、教授で無くとも、助教でも、アルバイトの道。　無限なんす。 そう言う所が、判って来ると、歯科医師。　ちゅうのは、つぶし。　けっこう 利く、資格だな。　思いますね。 A子先生が、今の状態に、満足、し切って居られるのも。 むべなるかな！　なんすよ。 　*　　　　　　*　　　　　　* また書きますが、私大、とは言え、歯学部の職員。　公務員と、大差、有り ません。 お給料、バッチシ。　歯学部ですんで、健康管理は、仕事です。 一番の利点は、アルバイトが、目茶、有利だ！　って事かな？　ま、医学部 には、負けますがね。 老後の年金も、公務員だし、年、喰っても、歯科医師として、働けるのが、 堪らない。　元、大学の講師でした。　助教授でした。　教授なら、金箔で すよ！　定年後、開業しても良い。　歯学部、間違いなく、勝ち組だ！ ＜　歯科医師は、医者か？　医者では、無いのか？　＞ 口腔外科、なんかに居れば、医者だわなあ。　だけど、ワシみたい。　町中 の歯科医院で、患者の歯。　削ったり、詰めたり、だけ、しとると。 だんだん、細工師みたい、気分に成って、医者の気分と、乖離（かいり）す るね。 特に、学生時代。　女の子らが大群で、先生に詰め寄り。　私たちが、何故 （なぜ）、寄生虫の勉強。　しなきゃ、ならないのですか？　または、 歯科医師と悪性腫瘍と、なんの関係が、あるんですか？　または、法歯学な んて、国家試験に、出ませんよっ！　などと言うて、 そんな講義は、止めて下さい！ 先生を、たじろがせた場面、思い出す。　自分が歯科医師、してみると。 確かに、そんな学問。　いらねえんだよ！　少なくも、我らのレベルではね。 患者が、どうか成ると、流石に、あわてるけど。　普段は、のん気なものよ。 １９００年頃の、アメリカ。　歯科医師に成る資格。　小学校を、出てる事。 歯科医師の仕事。　昔は、床屋が、していた。　手先が器用で、要領が良け れば。　こんな仕事。 誰にでも、出来ます。　歯科医師は、用心してないと、細工師と、同列に、 成ります。 　*　　　　　　*　　　　　　* 本を読みますと、先に書いた、A子先生の生き方、こそ。　今時の、勝ち組の、 生き方。　らしいのです。 もっとも、あとに続か無い、のが、かの生き方の、欠点では、ありますが。 　*　　　　　　*　　　　　　* では、諸君。　いよいよだ。　最後の章へと、参（ま）いろうか！

* 　　 *　　 * ＜　前のページへ帰る　＞ 　*　 ＜　次のページへ進む　＞ ＜　この本のホームへ帰る　＞ ＜　kujila-books　ホームへ帰る　＞ < 　 kujila-books.com 　 >