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* 牛乳問題 深堀りの 2 * 


< 牛乳会議との 決闘  >

* く じら の雑誌の中 * 





牛乳会議とは、牛乳乳製品健康科学会議の略称の積り。
それにしても長たらしい名前じゃ。センス、疑われる。
この長たらしい名前がよ。平成19年12月に、
公開質問状なる果たし状を、新谷先生宛てに出したんじゃ。

ワシ、両者の言い分を読み、遺憾ながら文章では
牛乳会議の勝ちにせずんば、なるめえ ・・・ って
感じ、なんじゃ。でもワシ、新谷先生の説を採用する。
その根拠を、この段で示す。だが、まずは、この勝負の
成り行きを観よう。


*      *      *



< 牛乳会議 折茂会長の コメント >


○ 新谷医師の本、< 病気にならない生き方 > を読みて、不安を感じた母親
   からの問い合わせが、多い。



( そりゃ、そうでしょう。 子供に牛乳の母親に、飲ませるなッ
   って言うんだもの。

   ドキッ しますよ。 ただひとつ、確実に言える事。



一才未満の乳児に、牛乳を与えては、いけないッ


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< 緊急挿入、離乳食の問題 >


牛乳などを、乳児に与えてはいけない ・・・ 等は、離乳食の問題です。
これは、西原克成先生の本。

赤ちゃんは、いつ人間になるのか。 を、参考にして下さい。 この雑誌でも
西原先生を扱いますので、ここは結論だけ書きます。



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< 離乳食の問題。 西原克成先生。要点のみ >


○ 離乳を、急いではならない。 赤ちゃんの腸は未熟である。 腸が未熟の
   状態で、母乳以外のタンパク質を与えると、

   赤ちゃんの腸を、通過してしまう。 のちの人生、アトピーに苦しむ。


○ 離乳は、2歳でも 〜 3歳でも、かまわない。 無理な離乳食は、赤ちゃ
   んの人生を、破壊する。

○ 腸が不全の時期に、母乳以外のタンパクは、お米のタンパクでも、絶対に
   不可である。

   離乳食で与えて良いものは、コーンスターチ、片栗粉、くず粉など、
   100% でんぷん質のものに限る。

   それに、砂糖や乳児用の粉ミルクを足して、与える。


○ 間違っても、この時期に、刺身、たまご、重湯、牛乳などを、与えては
   ならない

   間違いの判るのは、何年も先である。 それからでは、遅い。



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( 突然、こんな文を読んでも、戸惑うと思います。 育児の方は、西原先
   生の本、< 赤ちゃんはいつ 人間になるのか >

   を読むべきです。 題名からは、発達心理学の内容を連想しますが、
   中身は、赤ちゃんの動物的成長です。

   それを無視した離乳の仕方。 運動のさせ方が、赤ちゃんを破壊する。
   と言う、警告書です。 )


( この中に、母乳について、書いて有ります。 母乳のタンパクは、形が
   少し違うそうですが、赤ちゃんの身体に、入ります。

   当然、赤ちゃんの体内に、抗体が出来ます。 でも、良いんです。
   成長すれば、もう、お母さんの乳は、飲みませんから ・・・


   抗体が出来てても大丈夫。 母乳、つまり、ここでは抗原です。 飲み
   ませんから、関係ないのです。

   と言う事は、出産した奥さんの、おっぱいを、ふざけて飲んでは危険
   です。 お乳が張って苦しい時。 赤ちゃんの代わりに、旦那が吸いま

   すが、絶対に飲んでは、いけない事が、これで判ります。 )



  *       *       *



以上の文を読むと、牛乳は子牛用に、特別に出来たもので
成人が、それも人間が、食用にして良いのか ? どうか ?

大いに疑問になって来ます。



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< 牛乳会議、折茂会長のコメントの、つづき >


○ 新谷医師の主張は、自分に都合の良いフレーズを切り取って来た、
   科学的根拠の、まったく無い文で、構成されている

○ 統計の用い方にも、誤りが認められる。



( つまり、出鱈目だッ   ・・・ と言ってるのです。 )

( そうです。 新谷先生は、勇み足です。 科学的根拠を出せば、
   負けます。 科学では、今の所、判定出来てないのです。

   ですから、次の文だけで、止めとけば良かったのです。 )



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< 新谷先生の反論の 一部 >


腸相の悪い患者に共通するのが、乳製品をはじめとする、動物性タンパク質の
多量摂取 ・・・ と言う事実でした。

その臨床経験から、牛乳を、万人の飲むべき完全食品とする、牛乳神話に、
危険性を感じたのです。



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上の文は、観察と経験であり、科学以前です。 牛乳がおかしい。 動物性タ
ンパク質が、怪しい ・・・ と思っても、

科学的に追求してみると、腸相悪化の原因は、別のところに、有る ・・・
かも、知れんのです。


でも今の段階では、牛乳と胃相腸相の悪化は、関連してる ( ようなので )
牛乳は、飲むなッ  と、新谷先生は言うのです。

これは経験則ですから、将来の研究で、くつがえるかも ・・・ 知れません。
でも今の所、ワシは、牛乳を止めました。



  *       *       *



遺伝子が知られ始めた頃です。 白人の科学者、DNA の研究を始めました。
DNA を研究すれば、白人種と有色人種の違いが、遺伝子的に証明されると、

考えたのです。

でも、ご存知の如く、違いは有りませんでした。 それどころでは無かった
のです。 遺伝子的には、



人間とサルとゴリラ。 ほとんど変わらない。 そ、それどころか、ウイルス
からアメーバー。 地球の全生物の遺伝子。 同じ文法で書かれてました。

欧米の白人の研究者。 腰を抜かしました。 遺伝子的に、人類は同じ、だっ
たのです。


ウイルスもバイ菌も、賢い人も、そうで無い人も、同じ遺伝子の文法で書かれ
た、同類だったのです。



  *       *       *



科学とは、こんなものです。 牛乳を、飲んで良いのか ? 悪いのか ?
科学的には、まだ不明です。

新谷弘実先生の主張は、経験を言ってるに過ぎません。


ただワシは、今の所、新谷先生の、その経験を尊重する ・・・ ってえ、
だけの事です。  それだけです。

さて、牛乳会議のイチャモン、さらに見て行きましょう。



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< 牛乳会議の 公開質問状 >


新谷医師の < ホモゲナイズすると、生乳中の乳脂肪は、過酸化脂質に
変化する。

殺菌過程の超高温で、それはさらに増加する ・・・ に反論する。




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( 会議側見解 )


分析の結果、原乳とホモゲナイズ、及び、( 高温で ) 殺菌された市販の
パック入りの牛乳の、酸化指数に、差はなかった。



( 新谷医師の回答 )

自説主張の、根拠論文を示すのみ。



( 会議側の再反論 )


提示の文献には、ホモゲナイズ ( 均質化 ) に依り、脂肪球皮膜が均質化
され、粒子数は増え、粒子径が小さくなり、表面積の増加する記述がある。

しかし、牛乳脂肪の酸化についての記述は無い。



( ワシの判定 )

会議側の、勝ちィ 〜〜 



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< 牛乳会議の 公開質問状の 2 >


新谷医師の Ca を摂る為に飲んだ、牛乳の Ca は、かえって体内の Ca 量を
減らす。

牛乳の多飲は、骨粗しょう症に成る ・・・ に反論する。



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( 会議側見解 新谷医師の回答を踏まえての会議側再見解 )


牛乳を飲んで、体内の Ca 量が減る事は、無い。 骨粗しょう症にも、
成らない。

予防の為にも、牛乳の飲用が、望ましいとの報告が有る。



  *       *       *



ハーバード大学の研究でも、牛乳を多く飲む人の骨折は少ない、は、証明
出来ないが、

かと言って、多く飲むグループが、骨粗しょう症に成る ・・・ とも、
書いてない。

牛乳を、コップ 2杯/日 以上の女性と、コップ 1杯/週 の女性での
骨折の差は、無い。



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( この辺は、読んでて、笑えて来る。研究と言うより、調査の報告
   だから、こう成っちゃうのさ。 疫学研究とは、こんなものさ。 )

( だけど、ハーバード大学の研究を見てると、牛乳って何だ? と、
   思ってしまう。

   効果、無いじゃない  良いと思って子供や老人に飲ま
   せ、自分も飲んで来た牛乳。

   牛乳って、何なのか? 考え込んで仕舞う。 )



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牛乳の多消費国 ( 米、スエーデン、デンマーク、フィンランド ) では
股関節骨折や骨粗しょう症が多い ・・・ との指摘も、

牛乳の多飲が原因とは、断定しがたい。 WHO は、Ca の最良の補給源は、
牛乳であると、明確に言っている。


スエーデンの研究では、身長が、168 センチ 以上の女性は、159 センチ
以下の女性より、三倍多く 骨折している。 と有る。

Ca 摂取量の少ない日本人が、白人種より大腿骨頚部骨折率が低いのも、同じ
ように説明出来る。


牛乳の多飲が、骨折の原因と、WHO は、言っていない



  *       *       *



また Na が Ca の排出に働くと言う新谷医師の提示する式を、牛乳に当てはめ
てみると、

牛乳 100 グラム中の Na は、41 ミリグラムだから、0.7 ミリグラム
の Ca が、排出される。


しかし牛乳 100 グラム中の Ca は、110 ミリグラムなので、大部分の
Ca は残り、Ca の蓄積に寄与する。

そもそも Ca の吸収率は、低いものである。 しかし牛乳では高く、40% 。
小魚で 33% 。 野菜では、19% である。


蓄積率でも、牛乳は高いとの報告が有る。 我々は、牛乳を完全食品だとは、
考えていない。

バランスの良い食事をする事が、肝心である。



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( ワシの判定 )

会議側の、優勢勝ちィ 〜〜 
  では、あるのだが ・・・ だ。



牛乳とは、そもそも新生牛。 生まれたばかしの、子牛の為の食品である。
人間も、乳離れすれば、二度とお母さんのお乳を飲まない如く、

お乳とは、そんな物、なんじゃ、ないのか ? って言う、新谷先生の言葉。
ワシは、重く見たい。



例えば ・・・ だ。 牛に骨粉を与えるだろ。 育牛の成績。 ドンと
アップする。

骨粉は、素晴しい   ま、狂牛病が有ったんで、評判、落とした
けど。 狂牛病にさえ注意すれば、



骨粉ほど、効率の良い飼料は、無いんだぜ



  *       *       *



だけど諸君。 牛に骨粉を与えるの、正しいか ? 自然界では、牛が骨粉を
食べる場面、絶対に無い

だけど与えると、美味そうに食べるぜ。 狂牛病は駄目だが、注意すれば、良
いじゃない ? ・・・ この文に諸君、反論して呉れ。



ワシは牛乳が、牛の骨粉に見えてしまう。 さし当り害は無いが、何かが間違
っとる。

と言う次第で、負けはしたが、ワシは、新谷先生の説に従い、牛乳を
止めた。



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< 牛乳会議の 公開質問状の 3 >


新谷医師の、 牛乳ほど消化の悪いものは無い。

カゼインは、胃で固まり、消化に良くない ・・・ に反論する。




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( 会議側見解 新谷医師の回答を踏まえての会議側再見解 )


固まっても、消化に悪い事は、無い。 食品タンパクの消化率で 牛乳は、
98.8% 、牛肉は 97.5% 、卵は 97.1% である。

提示した論文に、新谷医師の言う記述は、無い。 新谷医師は、また、
科学的根拠も示していない。



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( ワシの判定 )

ここは会議側の、完全なる 一本 勝ちィ 〜〜 




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< 牛乳会議の 公開質問状の 4 >


新谷医師の、 学校給食の牛乳が、アトピィーの原因 ・・・ に反論する。



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( 会議側見解 新谷医師の回答を踏まえての再見解 )


提示論文は、一才未満乳児の、牛乳摂取リスクについての、記述である。
これは日本でも認められ、

牛乳の摂取は、一才を過ぎてからが望ましい ・ ・ ・ と、されている。


しかし提示論文には、六歳から十二歳の、学校給食対象児については、
論じていない。



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( ワシの 判定。)

論文勝負では、牛乳会議の、論理 ( へりく つ ) 勝ちィ 〜 〜 



   我ら、注意すべき事を、書く。


   何度も書くが、牛乳がアトピィーの原因かは、異論が有る。
   早過ぎる離乳が、アトピィーの原因だ ・ ・ ・ とする、

   西原克成先生の説を、ワシは買いたい。 アトピィーは、
   牛乳だけでは無い。 タンパクの含有された物なら、何でも

   アトピィーだぜ。


   いずれにしても、牛乳は最低三歳から。 出来れば五歳から。
   もし可能ならば、与えない ・ ・ ・ が、ワシの見解だ。



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牛乳会議の、公開質問状は、まだ長々と続く。 大切な部分は、以上で論じた
から、この件は、ここで止める。

牛乳飲用の可否は、まだまだ他に有る。 随時、加筆するが、本日はひとまず
ここらで筆を置く。






*       *       *




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